飲酒運転による事故は後を絶ちません。
毎年6~8月と11~12月にかけて、飲酒運転による事故数は増加します。
特に12月は1年で飲酒運転による事故が増える時期です。
しかし実は、警視庁の発表によると、死亡事故は7月がいちばん多くなっています。
なぜ7月は飲酒運転による死亡事故が増えるのでしょうか。
そこで今回は、警視庁の発表をもとに、飲酒運転の定義や7月に飲酒運転の死亡事故が多い原因などについて解説します。
2種類に分類される飲酒運転の定義とは
飲酒運転とは、アルコールを摂取した後に運転することをいいますが、実は道路交通法において、飲酒運転は以下の2種類に分類されています。
- 酒酔い運転
- 酒気帯び運転
酒酔い運転は、まさに酔っているときに運転していることです。
アルコールを摂取することにより、しっかりとした受け答えができなかったり、真っすぐ歩くことができなかったりしているのに、運転している状態を指します。
一方酒気帯び運転は、吐き出した息の中のアルコール濃度が一定数を超えた状態で運転していることです。
たとえば、飲酒して数時間経ってから運転している場合などをいいます。
完全にアルコールが抜けていれば問題はありませんが、アルコール摂取量が多いと、数時間では抜けないことも多いのが実情です。
そのため、アルコール検知器によって1L中0.15mg以上のアルコール濃度が検出されたときは、酒気帯び運転と判断されます。
もちろん、酒酔い運転も酒気帯び運転も罰則の対象です。
飲酒運転による死亡事故は7月が最も多い
警視庁交通局配布資料「飲酒運転事故関連統計資料」によると、飲酒運転による死亡事故は7月が最も多いという結果になっています。
以下のグラフをご覧ください。
「飲酒運転事故関連統計資料」(出典:警視庁交通局)
これによると、飲酒事故の発生件数は12月が2,311件と最も多くなっていますが、死亡事故数に注目すると7月が120件となっており、1年で最多です。
また、飲酒死亡事故件数の発生時間帯を比較したグラフを見ると、以下の通りです。
「飲酒死亡事故件数の発生時間帯別比較」(出典:警視庁)
飲酒死亡事故の発生件数は、午後10時から翌日の午前6時にかけて発生することが多く、全体の6割を占めていることがわかります。
これにより、夕方や夜に飲酒をしてからそのまま運転しているという状況が多いことが想定されます。
なぜ7月に飲酒運転による死亡事故が多いのか
では、なぜ7月にこれほど飲酒運転による死亡事故が多いのでしょうか。
これは、気候や長期休みなどを利用したイベントなどが増えることと大きく関係しているといえます。
7月は気候が暑くなり、開放的な気分になりやすい時期です。
さらに、イベントの開催なども増え、飲酒する機会が増えます。
夏休みや連休も多く、家族旅行や友人などと出かけたり、社内の仲間と暑気払いなどで飲酒したり場面も多いのではないでしょうか。
もちろん、最初は飲酒するつもりがなく、自動車を運転していくのかもしれません。
しかし、実際にイベントなどに参加している途中でアルコールを摂取してしまい、そのまま自動車を残していくことができず、酔ったまま運転してしまった、ということも多いはず。
運転している本人は「酔っていない」「意識はしっかりしている」と、軽く考えているかもしれません。
アルコールを摂取した状態では、瞬時に適切な判断ができないことも多く、ちょっとした判断ミスで、大事故を起こしてしまう可能性が高まるのです。
飲酒運転による事故は、自分はもちろん他人の命も奪ってしまいます。
運転するのであれば、そのときは飲まない、という強い意志を持つことが大切です。
まとめ
飲酒運転の定義や7月に飲酒運転の死亡事故が多い理由などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
酒酔い運転や酒気帯び運転による事故は、自分はお酒に強いから大丈夫という軽い気持ちから起きてしまいがちです。
しかし、アルコールを摂取すると視覚や聴覚が鈍り、注意力も低下します。
普段と同じつもりでも、瞬時の判断ができず、事故を招いてしまいます。
夏の暑い時期、仲間や家族、大切な人との食事やイベントは楽しいものです。
そんな楽しい時間を、飲酒運転による死亡事故という悲しい出来事で台無しにしてはいけません。
そこで、個人でもアルコールチェッカーの使用を検討してみてください。
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安全な運転を行うためにも、アルコールチェッカーの使用は業務用としてだけでなく、個人にもオススメです。
このように、飲酒運転はひとりひとりが強い意識を持っていれば、防ぐことができます。
また、まわりの人が注意することも重要です。
飲酒時は運転しない、運転させないという気持ちを全体で共有し、飲酒運転による死亡事故をなくしていきましょう。