アルコール検知器の使用義務化が延期に!いまできることを考える

2022年4月に道路交通法が改正され、企業でのアルコール検知器の使用が義務化される予定でした。
飲酒運転の撲滅を目指した改正でしたが、アルコールチェッカーによる検査の延期が決定して現場では混乱が続いています。

【2023年12月施行】検知器によるアルコールチェックが義務化されました。

しかし、なぜ延期されたのでしょうか。
そこにはさまざまな理由がありました。

そこで今回は、アルコール検知器の使用義務化が延期になった理由やそれに対する意見、企業でできる対応などについて解説します。

アルコールチェッカーの使用義務化が延期になった理由

アルコール検知器の使用義務化が延期になった理由

2022年4月に、道路交通法の改正が行われました。

改正の大きな特徴として、企業におけるアルコール検知器を使用した検査の義務化が挙げられます。
昨今の飲酒運転による事故の増加などを背景に、より厳格化した法改正が行われたのです。

しかし、世界的な半導体不足の影響により、市場の需要に対してアルコールチェッカーを充分に供給することが不可能になりました。
実際に、警察庁が2022年5月に実施した安全運転管理者へのアンケートでは、必要な台数を入手している企業は37.8%に留まっています。

そのため、2022年10月に改めて使用義務化を予定していましたが、アルコール検知器の流通が十分ではないことから、再度「流通が安定するまで、義務化を正式に延期する」と発表されました。

アルコールチェッカーの使用義務化に対するさまざまな意見

アルコール検知器の使用義務化に対するさまざまな意見

当面の間、アルコール検知器の使用義務化は延期されました。
警視庁がそれに対するさまざまな意見を募集したところ、以下のような意見が公表されています。

賛成意見としては、やはりアルコールチェッカーの供給不足が多いです。
品薄で適切な商品が入手できなければ、仕事への影響も大きくなります。
そのため、安定して入手できる状態まで延期されるのはありがたい、という考え方です。

一方、反対意見としては、すでにアルコール検知器を入手した企業からの声があります。
つまり、すでに対応できる状態にしているので、延期になるのは困る、という意見です。

さらに、「延期をするにも具体的な期間を決めるべき」という意見もあります。
「当面の間」といった曖昧な期間ではなく、アルコールチェッカーの流通に関する見通しが立った時点で、早期に適用すべきだという声も多いようです。

アルコール検知器の使用義務化の重要性を考えると、導入準備を進めていた企業や担当者の思いが無駄になってはいけません。

そのため、できるだけチェックがスムーズに行える仕組みを構築することが必要です。
たとえば、朝は自宅で検査して、アルコールが検知されなければ出勤を許可するなどの工夫をすることも可能でしょう。

飲酒運転は大事故を引き起こしやすく、周囲の人を巻き込みやすいのが特徴です。
飲酒運転の根絶に向けては、罰金が引き上げられるなど罰則が厳しくなっていますが、まだまだ減少には至っていません

企業としては従業員の安全はもちろん、その家族や周囲の人たちの幸せについて、真剣に考える必要があります。
誰も巻き込むことなく、安全に業務に従事し、無事に帰宅することが家族の願いです。
飲酒運転を根絶するために、少しでも早くアルコールチェッカーの使用義務化の実施が望まれます。

まとめ

アルコール検知器の使用義務化の実施までの対応まとめ

アルコール検知器の使用義務化の延期に関して解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

小さな子どもたちやお年寄りなど、これまでも多くの人たちが、飲酒運転の事故で亡くなっています。
飲酒運転は周囲の人たちを巻きこんで、大事故になりやすいという危険があります。

その意味で、アルコールチェッカーの使用義務化は、飲酒運転撲滅のための大きな一歩といえます。

もちろん、アルコール検知器の導入や仕組みの構築には時間も費用もかかります。

しかし、たとえ使用義務が延期されたとしても、アルコールチェッカーによるチェックは欠かさず行うべきです。
アルコール検知器を常に使用できる体制を築き、この義務化をもってより厳格に運用していきましょう。

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