株式会社ビルスキル
代表 長谷川様
事業統括部 伊藤様

「Clear the Task」のマインドを胸に、マンション清掃をメインに事業を展開

まずは、貴社の事業内容について教えていただけますか?

清掃会社として、マンションの清掃業務をメインに事業を展開しています。清掃会社というとハウスクリーニングをイメージされる方も多いと思いますが、当社はマンションの共用部分に特化して清掃を行っています。具体的には、清掃員を採用して派遣し、ゴミの搬出や共用部の床、エントランス、階段、ガラスなどを拭いて、常にきれいな状態を保つ日常清掃を行っています。また、年に4~6回ほど、業務用の高圧洗浄機などの機械を使用して定期清掃も行っています。

会社のコンセプトについても教えてください。

我々のキーフレーズは「Clear the Task 課題をクリアに」です。何か課題があれば解決するために必ず何かしら提案をお客様に対して行なっていこうと、「Clear the Task」をキーフレーズに掲げ、全社員がこのマインドを持って業務に当たっています。

従業員の方は何名いらっしゃるのですか?

社員、パート、アルバイトを含めて約350名です。

パートやアルバイトの方も「Clear the Task」というマインドでお仕事に取り組まれているのですか?

本音を言うとパートやアルバイトの方にまで思いが伝わっているかというと、必ずしもそうではないかもしれません。ただ、清掃という仕事は非常に単純で、綺麗にすることで評価を得られます。汚いところは課題だと思っていただいて、それをきれいにすることで課題が解決する。非常に単純明快なのです。

そもそも、清掃員の方は「汚いところをきれいにする」という気持ちを当たり前に持って仕事に取り組んでいますし、「Clear the Task」というキーフレーズがあれば、改めて説明する必要もないのかなと思います。それに、清掃業界は平均年齢が70歳を超えていて高齢の方が多いので、難しいことを言うと余計わかりづらくなってしまうと思っています。

一方で、社員に対しては「Clear the Task」を感じながらお客様と話してほしいと、しっかり伝えています。お客様に対しては、「無理」とは言わず、「何かできるかもしれないので考えさせてください」と話すように心がけています。

他社と一線を画すサイトに込めた思い

貴社のサイトを拝見させていただいたのですが、ワーディングやデザインなど非常にスタイリッシュですよね。
また、インクルーシブな環境を目指しているというお言葉や、サブスクリ プションサービス提供など、現代から未来へ向かう先進的な印象も受けたのですが、サイトはどのような思いを込めて作られたのでしょうか?

以前のサイトでは、多くの清掃会社さんと同じように、写真付きで当社が行っている清掃の仕事について紹介していました。一般のお客様を相手にするハウスクリーニング会社であれば、このように作業内容や清掃の効果、金額等をサイト上で伝えていく必要はあると思います。

しかし、当社の場合は法人のお客様とお付き合いをしていて、既にお客様には当社が清掃会社であることは理解していただいている状態です。そのため、わざわざ清掃会社であることをアピールする必要はないと思いました。

それよりも、我々が目指していることや将来のビジョンを打ち出していく方が、共感していただける管理者会社様とのご縁が広がっていくのではないかという考えが一つありました。また、清掃業界ではデザイン性のあるサイトが少ないため、他の会社と差別化を図りたいという思いもありました。表現や言い回しに関しては、もともと自分の中にあったというようりは、異業種交流会などを通じて様々な分野の方々と交流して知恵をつけていくなかで、生まれたものになっています。

清掃分野にとどまらない。建物全体の環境向上につながる提案を

サイトも含めて他社とは一線を画すような企業様だと感じたので、差別化を意識されているというお話を聞いて納得しました。

清掃会社は何万社、何十万社とありますが、基本的にはどこも同じようなやり方をしています。そのなかで、管理会社が依頼する会社を選ぶ際には、コストが重要視される傾向にあります。しかし、それではどうしても安かろう悪かろうという方向になりがちです。

当社は金額では他社に負けるかもしれませんが、素晴らしい人材が揃っており、質の高い清掃を提供できます。さらに、受注したら終わりではなく、新たな提案もどんどん行っています。

建物は年数が経つと、汚れだけでなく様々な課題が生まれてきて、住みにくくなってくるので。そのなかで、我々は清掃会社ではありますが、建物全体の環境を良くできるような提案をしたいと考えています。清掃員は毎日業務を行う中でいろんなところを見ていますし、お客様と同じくらい建物の変化に気づくことができます。気づいただけで提案しないのは、おかしな話です。我々の業界は横のつながりが強いので、分野が違ってもできないことは一つもありません。

いつも近くで建物を見てくれている清掃会社に、清掃以外のことも相談できるとなるとお客様としても助かる部分が大きいですよね。

実際に、清掃とは全く異なる分野の悩みを相談いただくこともあります。清掃業界では1~2年はある程度同じような業務形態で行えるのですが、これが5~10年ほど経つと圧倒的にビジネスモデル自体が通用しなくなってきてしまいます。その辺りのことは、取引先もだんだん気づきはじめています。

昔は決まったことさえしていればお客様に満足していただける時代だったのですが、今は契約書通りに人を派遣することも難しくなっています。また、仕様書をこちらで決めているため、お客様が求めている清掃箇所と実際の清掃個所が乖離している場合もあります。円滑な清掃業務ができなくなると一番困るのは、管理会社ではなく住んでいる方々です。

当社はお客様が求めているものをしっかり理解して提案を行い、今後のサービスにうまくつなげていくよう取り組んでいます。

その一つとして展開しているのが「DUST QUICKER」です。こちらは清掃員不足により朝のゴミ出しに支障をきたすことがないように、家庭ゴミを代理で搬出する集合住宅の一般廃棄物巡回搬出サービスです。3年ほど前から提案し続けて、ようやく去年頃から多くの管理会社さんにその必要性を理解していただけるようになってきました。

現状のビジネスの形を変えたくないという会社が多い中で、他社では行わないような提案をするので、興味を持っていただけることも多くなっています。「相談すれば何か返ってくる会社」というイメージがつき、何かお困りごとがあると連絡をいただけるようになりました。また、我々の新規事業だけではなく、大手の管理会社が新規事業を行う際に「清掃の分野ならビルスキルに相談するしかない」と言って声をかけていただけるような流れにもなっており、そこは我々の強みだと思います。

相談すれば何か返してくれるというのは、企業様にとって非常に心強いと思います。

次の清掃のあり方を考えて提案していくのが、当社の仕事だと考えています。気軽にご相談いただけるように、「SKILL LAB」という研究所のようなイメージで、新しいことを常に提案する機関があることを、ホームページのトップに載せています。清掃に限らずさまざまなことに取り組みながら、どこからでも話がきていいように裾野を広げています。

コロナ禍で気づいた。清掃業の重要性

設立20周年の記念として、勤続10年以上の方を取り上げた写真集も作成されていらっしゃいましたよね。こちらはどのような想いで作成されたのですか?

参考URL:
https://www.buil-skill.com/20th-memorialphotobook/

写真集の作成は、結構前から計画していました。清掃業界は3Kと呼ばれ、あまり魅力がないと言われてきて、実は私自身もそのように感じていました。

しかし、コロナになって、清掃の方もエッセンシャルワーカーとして認識されていることを初めて知りました。実際に、コロナの時期は、お客様から清掃業務をストップするように言われていましたが、ゴミを出さないと大変なことになるのは分かっていたので、ほとんどのスタッフが現場に出ていたのです。

長年清掃業界にいたにもかかわらず、ここまで重要な仕事だとは気づけていませんでした。コロナ禍の経験を通じてカルチャーショックを受けたというか、清掃業の重要性を再認識しました。

同時に、清掃業界の方の地位向上が必要だと感じたのです。そうしないと、結果的に我々にも跳ね返ってきて、採用が難しくなりどんどん人手不足に陥ることになります。次世代に清掃の仕事の重要性を伝えていくことは大事だと思いますし、将来清掃業界に入ってきてもらうための活動の一環として、写真集を作成しました。

写真集から、本当にスタッフの皆さんが生き生きと働いている様子が伝わってきました。

お客様からの言葉が何よりの喜び

派遣先からの嬉しいお声で、特に印象に残っているものはありますか?

「いつも綺麗にしてくれてありがとうございます」と言われて、「感動しました」「モチベーションになりました」という話はよく聞きます。特に一人現場だと、一生懸命清掃していても、これが正解なのか自分ではわからないのです。

もちろん、巡回の際に私たちが「すごく綺麗になっているね」と清掃スタッフに伝えることはできるのですが、お客様から直接言われた方がより嬉しいようです。

清掃スタッフからお客様に声をかけるのは基本的にNGなので、「清掃はどうでしたか」なんてことは聞けないので、直接声をかけていただいたり、アンケートを通してお客様の声を聞けたりすることが一番嬉しいようです。

お客様から話しかけられること自体があまりないなかで、直接感謝の言葉を聞けると嬉しいですよね。

「挨拶してくれるだけでも嬉しい」と言われます。本来は清掃員の方から「おはようございます」と挨拶するのですが、お客様から先に声をかけてもらうことで、自分がしっかり認識されていると感じるようです。

「縁の下の力持ちとしてやっていく」というのは皆さん共通の思いとしてあり、特に何も言われなくてもきちんと仕事をされています。ただ、感謝の言葉や挨拶をもらえることで、気持ちはさらに高まると思います。

清掃はサービス業。第一に大切なのは接客

お仕事の中で特に気を付けていることはありますか?

身だしなみや挨拶、言葉遣いなどは、非常に重視しています。お客様から声をかけられたり質問されたりした時には、「できません」「知りません」ではなく、わからなくても一旦受け止めて、確認をとったうえで返答しなければいけません。これは当たり前のことなのですが、集中して清掃している時に急に話しかけられると、びっくりして慌ててしまう方もいるのです。

そういうところに対して、お客様は厳しいです。10年ほど前までは、きちんと清掃さえしていれば十分でした。しかし、最近は清掃の質よりも、清掃スタッフの人柄やコミュニケーション能力、身だしなみなどの基本的なマナーが重要視されるようになってきています。

求められるものが、変わってきているのですね。

先ほど、挨拶されると嬉しいという話をしましたが、お客様から挨拶されたら、当然きちんと挨拶を返さないといけません。相手の目を見ないで「おはようございます」と言ってしまうと、すぐにクレームがきます。

ですから、清掃スタッフには、「最低限の接遇はできるようにならないといけない」と伝えています。清掃の仕事は、国の業種分類ではサービス業に分類されるので。サービス業といえば飲食店などをイメージするかもしれませんが、実は清掃の仕事も同じサービス業に含まれます。だからこそ、「第一に接客が大切」ということを伝えています。

業種に捉われず、幅広い企業と連携しながら課題を解決

ロゴは、カラフルなルービックキューブ型にされているんですね。とてもおしゃれで印象的です。このロゴにはどのような想いが込められているのでしょうか?

清掃会社だけのつながりでは、なかなか今後の展開を期待するのが難しいなかで、清掃業界以外のさまざまな業種との繋がりを意識してカラフルなルービックキューブ型にしました。一つひとつのパネルは、企業を表しています。

ルービックキューブは、面を揃えるじゃないですか。いろんな色を掛け合わせながら、最終的に色が揃うことで、一つの課題解決に至るということを表現しています。

先ほど紹介したSKILL LABのロゴもルービックキューブ型なのですが、こちらは手書きで未完成っぽいデザインにしています。これは、これからSKILL LABとして成熟していくために、どんどん新規事業を進めていき、いずれはビルスキルのように確立されたものになるようにという想いを込めて、未完成の部分をあえて手書きで表現しています。

SKILL LABのページに記載されていることが、これから特に力を入れていきたいことなのでしょうか?

そうですね。 それが新しく我々が取り組むべきことです。SKILL LABでそれがうまく体現できたら、今度はサービスをビルスキルに逆輸入するようなイメージで取り組んでいます。

導入の決め手は「使いやすさ」。電話相談で不安や心配はすぐに解消できた

数多くのアルコール検知器があるなかで、何が決め手となりアルコールマネージャーを選んでいただけたのでしょうか?

導入までに、他社の製品もたくさん比較しました。そのなかで、アルコールマネージャーは非常に使いやすそうで、トライアルもできるとのことだったので、一度使ってみようと思いました。実際に使ってみて、非常に操作も簡単で、運転者と管理者の両方の目線で見て一番使いやすいと感じたので、導入を決めました。

アルコール検知器を導入して「アルコールチェックをしてください」と言っても、使いにくいと次第に面倒になり、1〜2年もすればおそらくやめてしまうと思います。ですから、アルコール検知器を選ぶうえで、使いやすさは非常に重視していました。

アルコールマネージャーはワンタッチで電源を入れることができ、アプリの操作も5回ほどボタンを押すだけで完了します。操作も簡単で使いやすかったことが、一番の決め手になりました。

トライアルで使いやすさを感じていただけたようですが、導入に向けて心配や不安はありませんでしたか?

心配や不安はあったと思いますが、分からないことが出てくるたびにすぐ電話して、その場で解決することができました。

しっかり不安を解消していただけたようで、安心しました。
実際に導入されてみて、いかがですか?

スマホなどの機器を使うのが苦手な方も中にはいますが、そういう方でも特に問題なく使えています。最初はいろいろと質問を受けることもありましたが、今では皆さん全く問題なく使えています。

使いこなしていただけているようで何よりです。
アルコールマネージャーを使用されていて、困ったことはありますか?

2〜3回ほど誤作動というか、飲酒をしていないのに反応が出ることがありました。結局、15分ほど間をあけて測りなおしたら問題なかったのですが、本人としては一度引っかかったことが気になったようで、「なぜ反応したのだろう」と質問されることがありました。

近くにアルコールのシートが置いてあったり、洋酒のパウンドケーキを食べたりすることで、飲酒をしていなくても検知されてしまうことがあるようです。事例もまとめていますので、参考にしてください。

アルコールマネージャーを含めて、今後のサービスに対してご要望はありますか?

現在、ドライブレコーダーとアルコールチェックの管理を別々に行っていますが、一緒に管理できるようになると嬉しいです。

一元管理をご希望ですね。確かに。そういうお声も伺っており、今後はアルコールマネージャーでも様々なシステムとの連携が可能になるよう検討を進めています。これまでも、お客様からいただいたご意見を基に、随時システムや機能の改良も行ってまいりました。
今回のご意見からも、より便利にご利用いただけるよう進めてまいります。ご期待ください。