今回のコラムはちょっと特別編。
今まさに二日酔いで苦しんでいる方へ向けた、二日酔い対策を中心としたコラムです。
二日酔い、つらいですよね。しまったと思った時には後の祭り。
頭はがんがん・視界はぐらぐら・胃痛・吐き気・酒臭さと辛くて仕方ないですよね。
時間がたてば回復するものの、少しでも早く楽にする方法はないものか…そんな藁にもすがる思いで検索をしているあなた、是非このコラムを最後まで読んでみて下さい。
適切な二日酔い対策で少しでもあなたの身体が楽になりますようにと祈りつつ、原因と対策を解説します!
なぜ二日酔いになるの?原因と対応策をご紹介
二日酔いの原因は一つではなく、複数の原因が関連して症状が現れるといわれており、これだと決めつけることはできません。
まずは二日酔いの原因とその対応策をいくつかご紹介してみます。
原因1 アセトアルデヒド
二日酔い特有の頭痛やだるさの原因で有名なのは、「アセトアルデヒド」です。
「アセトアルデヒド」は、アルコールが体内で分解される過程で生じる物質です。
これは肝臓の酵素によって生成され、毒性があり、頭痛や吐き気、二日酔いの原因となることがあります。
【対応策】
アセトアルデヒドを薄め、尿によって体外に排出する必要があります。
スポーツドリンクや経口補水液でしっかりと水分補給をしましょう。一気に飲むと胃に負担がかかるので、少量をこまめに摂取するようにして下さい。
また、カフェインを摂ることもおすすめです。
カフェインは血管を収縮する作用があるので、アセトアルデヒドの血管拡張を抑えてくれるそう。
また、牛乳に含まれるセロトニンにも血管収縮作用があります。つまり、二日酔いにはカフェオレがぴったりと言えますね。
そしてアセトアルデヒドの解毒・分解効果には、しじみなどに含まれるオルニチンが優れています。
しじみのお味噌汁がおすすめですよ。
もう少し手軽に摂取するなら、市販のしじみ成分が入ったサプリや栄養ドリンクなどがアセトアルデヒドの分解に役立ってくれることでしょう。
原因2 アデノシン
日本酒に多く含まれる物質「アデノシン」。血管の拡張作用があり、飲みすぎると血管拡張作用が長く続いて炎症することがあります。
日本酒をたくさん飲んだ翌日の脈打つようなズキズキ頭痛は、このアデノシンによって血管が炎症しているせいかもしれません。
【対応策】
対応策は前述のアセトアルデヒド対策と同じく、スポーツドリンクなどでの水分補給と血管収縮作用のあるカフェインや牛乳がおすすめ。
二日酔いの朝にはカフェオレをゆっくり飲むとよさそうですね。
原因3 メタノール
ワインやブランデーなどアルコール度数の高いお酒に多く含まれるメタノールも、頭痛の要因となる物質。
肝臓で分解される際にできるホルムアルデヒドやギ酸、二酸化炭素が有害物質となり、頭痛を引き起こしています。
【対応策】
この場合も、水分を補給して尿として排出する必要があります。
スポーツドリンクや経口補水液で水分を摂取して、我慢せずにトイレに行きましょう。
原因4 逆流性食道炎
お酒を飲みすぎると胃を痛めるということは、なんとなく知っている方も多いのではないでしょうか。
胃痛や胸焼けの原因として考えられるのは、逆流性食道炎です。
食道下部括約筋の緩み
アルコールは、胃と食道をつなぐ食道下部括約筋を緩める作用があります。これにより、胃酸や胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
胃酸の分泌増加
アルコールは胃酸の分泌を促進するため、胃の酸性度が高まり、逆流のリスクが増します。
胃の働きの低下
アルコールは胃の働きを鈍らせ、胃の中の内容物が長時間留まることがあります。この停滞が逆流を引き起こす要因になることがあります。
脱水による影響
二日酔いの脱水症状により、胃や食道の粘膜が弱まり、胃酸の影響を受けやすくなります。これが胸やけや不快感を増強する可能性があります。
【対応策】
飲酒の影響で逆流性食道炎までいかずとも、胃が荒れていることが多いものです。
特に飲酒した翌日は、胃に優しい食べ物・飲み物を意識しましょう。
辛いものなど刺激物は避けて、あっさりした食事を心がけて下さい。
食欲がない場合でも、前述のとおり水分補給だけはしっかりするようにしましょう。
そして胃痛や胸やけの一番簡単な対策は、専用の薬を飲むこと。
二日酔い対策の薬は多く販売されています。
体質に合わせて、胃酸を抑える薬などを用意しておくと良いでしょう。
原因5 脱水
お酒を飲むとトイレが近くなる方も多いと思います。
アルコールには利尿作用があり、飲んでいるつもりでも多くの水分が失われているのです。
酒は水分にあらず、ということですね。
身体が脱水状態になると体内の血流が滞り、結果頭痛などの二日酔い症状を引き起こします。
【対応策】
尿では水分だけでなく電解質も一緒に排泄されているので、スポーツドリンクやお味噌汁などで水分と電解質を同時に補いましょう。
原因6 低血糖
なぜ飲酒をすると低血糖になるのか
飲酒が低血糖を引き起こす理由は、主に肝臓の働きに関連しています。アルコールが体内に入ると、肝臓はアルコールの分解を優先するため、血糖値を保つための働きが一時的に抑制されることがあります。
メカニズム
アルコールとインスリンの関係
アルコール自体はインスリン分泌を直接刺激しませんが、アルコールの影響で肝臓のグリコーゲン分解が抑制されると、血糖値の低下が加速します。
肝臓の糖新生の抑制
通常、肝臓は糖新生(体内で糖を生成する過程)によって血糖値を安定させています。しかし、アルコールが分解される際、肝臓はアルコールを解毒するために酵素を優先的に使用します。このため、糖新生が抑えられ、血糖値が下がります。
食事を取らない場合の影響
飲酒中やその後に食事を取らないと、血糖値を補う食事由来のグルコースが不足します。特に空腹時に飲酒すると、低血糖のリスクが高まります。
その糖分が不足する低血糖も、二日酔い症状を引き起こす要因です。
【対応策】
糖が不足しているので、スムーズに糖分を補給しましょう。
お菓子もよいですが、よりスピーディーに糖を吸収するにはスポーツドリンクや100%ジュースが適しているそうです。
ビタミンCやクエン酸はアセトアルデヒドの分解を助けてくれる作用も期待できますよ。
二日酔いの不調対応策まとめ
二日酔いの頭痛や吐き気には、第一に水分補給が大切です。
ミネラルウォーターよりも、ミネラルや電解質などが入ったスポーツドリンクを飲むようにして下さい。
また、スポーツドリンクと合わせてしじみなどに含まれるオルニチン・カフェイン・糖などを摂取しつつ、無理をせずなるべく安静にしていることが一番のようです。
二日酔い対策用の市販薬も、症状に合わせて多数販売されています。
薬に頼るのも効果的な手法。薬剤師がいる薬局などに行き、おすすめを聞いてみてはいかがでしょうか。
酒臭い時はどうする?二日酔いの口臭・体臭対策
酒臭さの原因もアセトアルデヒドにあるので、数時間たてばアセトアルデヒドが分解され酒臭さも消えていきます。
ただ、少しでも早く酒臭さをなんとかしたい場合は、以下の方法を試してみて下さい。
①まずはシャワーと歯磨きで清潔に
シャワーと歯磨きで清潔にして、まずは体表面と口内の匂いをなくしましょう。
②水分補給
匂い対策にも水分補給は大切です。有害物質を薄めて体外に尿として排出しましょう。
③りんご・梅干しを食べる
りんごに含まれるポリフェノールが、二日酔いの口臭対策に効果的です。
ポリフェノールを含む食品は多くありますが、りんごに含まれるビタミンCとクエン酸はアセトアルデヒド分解にも一役買ってくれるので、二日酔いにはりんごがおすすめです。
また、リンゴ酸とクエン酸を摂取でき、アルカリ性の食べ物である梅干しもおすすめ。
リンゴ酸とクエン酸で唾液を分泌して口臭を消し、身体を飲酒後の酸性状態から弱アルカリ性に戻してくれます。
④しじみを食べる
血中のアセトアルデヒドが汗として排出される時の匂いはとても刺激臭が強く、酒臭さの原因となります。しじみの味噌汁で早めに分解させましょう。
⑤最後はブレスケアとマスクに頼る
王道ですが、口臭が気になる場合の最後の手段はブレスケアとマスク。後はもう、なるべく人に会わないように頑張ってみて下さい…。自宅で安静にすることが一番です。
二日酔い時のNG行動
続いては二日酔い時に避けるべきNG行動を解説します。
①サウナや長風呂
サウナや長風呂などで汗をかくことは、汗をかいて対外に排出する良い行動のような気がしますが、NG行動です。
先述したとおり、飲酒後の身体は脱水状態になっています。
その状態でさらに汗をかいてしまうと脱水がより悪化してしまうため、危険です。
②運動
運動で汗をかくことも、サウナや長風呂と同じで脱水を促進してしまい危険です。
気分転換に身体を動かしたい、外の風を浴びたいといった場合は、軽い散歩程度でとどめておきましょう。
③迎え酒
迎え酒は一時気分がよくなるだけで、なんの解決にもなりません。
二日酔い時にさらに飲酒をすると体内のアルコール濃度が高まり、より体調が悪くなってしまいます。
④運転
飲酒運転は絶対にNG!
ちょっと寝てすっきりした・サウナですっきりしたなどではアルコールが抜けていないことは一目瞭然です。
二日酔い時は当然として、二日酔いから回復した後も、安易な運転はせずアルコールチェッカーを利用して体内のアルコールが0になっていることを確認しましょう。
回復してもアルコールは残っている!運転前はアルコールチェッカーで確認を
最後に、絶対に実施してほしいのが運転前のアルコールチェック。
体調が回復しても、アルコールは体内に残っているものです。
十分に休んだつもりでも、自分ではアルコールを感じなくても、過信は禁物。
酒を飲んだ翌日は、運転前に必ずアルコールチェッカーで体内のアルコール量を確認しましょう。
数値が0になるまで、運転してはいけません。
車の運転だけでなく、自転車や電動キックボードの運転も同様です。
(先日の法改正で自転車の飲酒運転は厳罰化されていますよ。詳しくは過去コラムを御覧下さい。)
いわゆる二日酔い運転や酒気残り運転といわれる飲酒運転。酒を飲んだ翌日に、体内にアルコールが残っていたことにより検挙された事例も数多くあります。
飲酒をした翌日は、運転前に必ずアルコールチェッカーを利用してアルコールチェックをして下さいね。
飲酒運転、ダメ絶対。
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まとめ
今回は特別編で、今現在二日酔いで苦しんでいる人へ向けたコラムでした。
基本的にお酒を抜くために必要なのは「時間」です。
水分補給をしながらなるべく安静にすごして下さい。
そして次回は、二日酔いの反省を活かして「健康に配慮した飲酒の知識を身につけよう」がテーマです。
今回しっかり休んで反省したら、次回コラムで一緒にお酒と健康について勉強しましょうね。
次回も是非御覧下さい!